電気の量をコントロールして「明るさを変える」3つの方法
ライトの明るさを落とす(調光する)には、交流電源(コンセントの電気)の波の一部をハサミで切るように削る**「位相制御(いそうせいぎょ)」**と、直流の電気を超高速でスイッチオン/オフする**「PWM(ピーダブリューエム)調光」**の2種類があります。
波の「前半」をバッサリ切る方式
電気の波(山)がスタートした直後をカットし、途中からいきなり電気を流す方式です。
急に電気がドカンと流れ始めるため、**「ジジジ」という音(ノイズ)が出たり、LEDがチラつきやすい**特徴があります。(昔の白熱電球によく使われました)
波の「後半」を静かに切る方式(逆位相)
電気の波のスタート時はそっと流し始め、途中でスイッチを切る方式です。
スタート時の急激なショックがないため、**ノイズや嫌な音がせず、LEDの回路を傷めない一番安心な方式**です。
高速でスイッチをカチカチ切る方式
1秒間に数千回という人間には見えない超スピードでスイッチをON/OFFし、「ONになっている時間の長短」で明るさを調整します。
電気のパワーそのものを弱めないため、**暗くしても電球の色味(色温度)が変わらない**のが大きな特長です。
ひとくちメモ:計算式で表すと?
2 リアルタイム電気波形モニター
ボタンを切り替えると、電気の波(波形)がどのように削られているかリアルタイムで観察できます。
3 つまみを動かして明るさを調節してみよう!
「実際の電気の量」と「人間の目の感じ方」のズレ (Perceived Brightness)
人間の目は、部屋が暗くなると瞳孔が開いて光をより多く吸収しようとします。そのため、電気のエネルギーをかなり削っても、目には「まだまだ明るい」と感じられます。照明コントロール規格(DALI)では、この人間の目のクセを計算に入れて、つまみを回した感覚と見た目の明るさがピッタリ一致するように自動補正されています。
4 明るさを絞りすぎると突然消える?(不感帯と補正技術)
【トラブルの原因】電気が足りなくなって基板がストップ!
調光つまみを絞って電気の量を減らしすぎると、LED電球の中にある電子基板を動かすための最小限の電力まで足りなくなってしまいます。その結果、**「突然パッと消える」「パチパチ点滅する(チラツキ)」**という現象が起きやすくなります。
・明るさ85%以上:これ以上明るくならない頭打ち状態になる
【最新規格 RAPIX DALI-2 の解決策】電球が安定して点く範囲を設定で補正
最新の RAPIX DALI-2 位相制御
では、コントローラーが「この電球が安定して点く限界の最小〜最大幅」を設定できます。
つまみの操作範囲(0.1%〜100%)を電球が安定して点く範囲にピッタリ割り当てるため、**限界ギリギリの超極薄の明るさまで消えずに滑らかに調光**できます。
・つまみを一番下まで回しても、綺麗にほんのり点灯し続ける0.1%対応DALI電源と同期したスムーズな調光を実現します。
5 どれを選べばいい? 調光の選び方ガイド & 一覧表
白熱電球・昔ながらの電球
白熱電球やハロゲンランプにぴったり。LED電球に使うと「ジジジ」と音が鳴ったりチラつくことがあるので注意が必要です。
逆位相(調光対応LED全般)
電気の波の後ろを静かにカットするため音やノイズが出ません。迷ったらこの方式を選べば間違いありません。
LEDテープライト・店舗の間接照明
テープライトや店舗照明に最適。暗く絞っても電球の色味が変わらず、美しい空間演出ができます。
| 比較項目 | ① 位相(正位相) | ② 逆位相(MOSFET) | ③ PWM調光 |
|---|---|---|---|
| 電気の波を切るタイミング | 波のスタート直後(前)を切る | 波の途中〜最後(後ろ)を切る | 1秒間に数千回オン/オフを切る |
| LEDとの相性・静音性 | △ 音やチラツキが出やすい | ◎ 最高(音がせず静か) | ◎ 最高(色味の変化少) |
| 主な用途 | 白熱電球・ハロゲン | 住宅・オフィスのLED電球全般 | 店舗演出・LEDテープライト |
よくある質問 (FAQ)
A. 昔ながらの「正位相(順位相)」の調光器を使っていると、電気が流れる瞬間の急激なショックで電球の中にある部品が細かく振動し、音として聞こえてしまうことがあります。調光器を「逆位相」タイプに交換すると音を消すことができます。
A. 1灯ずつの細かい明るさ調整やグループ制御がデジタル通信で簡単にできるほか、電球の故障通知や電気の使用量を自動で取得できるなど、省エネと快適さを両立できる国際標準規格で様々なメーカーの照明を混在して設置できます。